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沖縄病名古屋人の趣味的日常

高専卒の学びなおし:私の場合

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※この記事は、【高専OBOG Advent Calendar 2019】の参加記事です。
高専卒の学びなおし:私の場合

メリークリスマス!こすもす♂(もすちゃん)といいます。90年代の初め、バブル崩壊直前に世の中に出た機械工学科卒のITエンジニアです。今夜は会社の帰りに小さなケーキとフライドチキンを買って帰って、NORADでサンタさんを追いながら夫婦二人でささやかにお祝いしました。

このブログへの投稿は久しぶり。ここ最近はQiitaLinkedinがWeb活動の中心なのだが、テクニカルでない雑談カテをそちらに投稿するののもどうかと。

齢50のGGY、「学びなおし」を考える

今回選んだ「学びなおし」という言葉。社会の変化が速い、長寿化社会への対応、雇用のミスマッチの改善、リタイア組の戦力化、、ということからここ最近、文科省自治体大学あたりで目にすることが増えてきました。

私は40代を過ぎたあたりから漠然と行き詰まりを感じるようになりました。それまで社会の最先端を追えていたはずが、いつの間にかついていけなくなっていたのです。
今年50歳になりましたが昔のように独学だけで強引に軌道修正ってパワーはありません。エコで効率的に体を思いやりながら進める必要があります。それに複雑化した今の世の中、社会全体を見通すことができていなければ、せっかく尖ったスキルを育ててもそれを生かす戦略やポートフォリオを立てることができません。
そこで自分自身を見つめ直しつつ、体系的に学習できる場を求めて、この「学びなおし」の動きに乗っかる形で何処かの大学に潜り込むことにしたのです。
幸い、高専卒なので3年次入学が認められれば2年分の履修で済むはずです。
「準学士」の称号すらない頃の卒業でもあったし、改めて「学士」を取るのもいいかと思うのです。

何を学ぼうか?どこで学ぼうか?思い悩んだ日々

大学で何を勉強するか?というのは、大学を選ぶ上でも重要です。元々漠然としたイメージを持っていましたが、いざ何かを始めいようと思うと欲が出るもので色々思い悩みました。そのため大学に行こうと思いついてから実際に入学するまでに2年もかかったのです。
興味本位の分野も含めて学びたいと思うことが本当にたくさんあるのです。
例えば英語。高専生は英語が苦手とよく言いますね。私もそうです。でも母校では私の卒業後に多読を使って英語教育に力を入れるようになりましたね。深田先生、吉岡先生の業績です。いまだに英語を話せない僕から見ると羨ましく思います。まあ、本当に困ったら元英語教師の僕のワイフを頼ればいいのでいまだに英語を勉強しようという強い動機に欠けるのですが。
例えば土木/建築。高専入学で学科を選んだときには機械工学科が自分の学力にあっていたのでこれらは選ばなかったのですが、本当はこの分野も大好きです。機械遺構より土木遺構や古い建築物を見る方が好きだと認識したのは卒業後のことです。在学中に建築士2級とかもいいですよね。機械工学にはそんな目標となるようなものはありません。技術士とかはウルトラスーパーハイエンドですし。土木だと公務員という道もありました。まあ、今は古民家を自分で改装することに憧れるので、リフォームとか興味のあるところです。
例えば情報技術。この分野はほんとうに変化の激しい分野です。在学中に情報処理第二種を取りましたが、その後10年余りで高度に資格の専門化分業化が進みました。ほぼ独学でなんとかしてきてサーバー構築だの一人情シスだのというスキルがありますが、一度体系的に勉強し直したい分野です。今の職種(セールスエンジニア)的にはITストラテジスト資格が欲しいところかな。
例えば農業。この10年ほど家庭菜園をしています。(最近はサボっています)その延長線で有機栽培とか不耕起栽培、自然農法も興味がありますが、SFファン的なエンジニアとしてはIT化や水耕栽培、植物工場といったところをテーマにしたい所です。手始めに FirmBotとか家庭菜園で取り組んでみたいですね。

「放送大学」という選択

こんな感じでつれづれと考えていたところで、去年の今頃だと思うのですが、たまたまポッドキャストで「藤木勇人のヤマトde沖縄タイム」を聞いていたら、「必要に駆られて放送大学で経営の勉強をした人」の話を耳にしたのです。ここでビビビッ(死語)ときました。
「放送大学で経営の勉強ができる!」「ああそうだよ!経営の勉強も必要だ!」実はその時まで放送大学ってノーチェックでした。それというのも、95年に一度、科目履修生として「心理学入門」の単位を取ったことがあるのですが、その時の印象は「一般教養しかない大学」だったのです。改めて調べてみると、5年ほど前から情報コースが設置されていてそれなりに科目がそろっていますし、もちろん経営学も一度勉強し直したいところだったのです。三重の学習センターに行けば農学の面接授業とかもあります。私の欲求を大体カバーできそうなことがわかって、それまでソフトバンクの大学とかあれこれ悩んでいたのがすっきりして放送大学に入学することにしました。
そして、高専の単位認定をしてもらうための履修証明書が放送大学指定の書式だったので、一度母校に足を運ぶ手間はありましたが入学試験もなく、この2019年10月から晴れて大学生になりました。忙しい日常の中で勉強するのは大変ですが、新しい発見もあって結構楽しいものです。もちろん2年で卒業できるだけの余裕はありませんので、今後5年ぐらいで卒業することを目指しています。

おまけ: 編入学時の単位の認定について

最後に、同じように放送大学への編入学を考える高専OB/OGのために参考情報

入学を考えた時の関心事は高専の単位がどのように認定されるか?であった。それは、卒業要件を満たすために、どの科目を何単位とればいいのか考える必要があるからだ。事前情報では「最大62単位まで認定される」ということしか分からない。おそらくは基礎科目はすべて履修済みとなるだろうと予想して履修計画を立てていたが、入学から12月の通知までの2か月間はもやもやした感じだった。
私の認定状況は次の図のようになった。
(クリックすると拡大表示。ブラウザの「戻る」で戻ります)
単位習得累計表_20191205
これのポイントは次の通り。
1) 最大認定数である62単位が認められた。過去に単独で履修した2単位も認められた。これにより、残り60単位の履修が必要。
2) 基盤科目、いわゆる一般教養科目は最低履修数の14単位を認定された。これにより、基礎科目の履修数は卒業要件を満たした。
3) コース科目のうち、自コースには12単位が認定済みとされた、これにより、自コースで最低22単位の履修が必要。
4) 前項に加えて、コース科目全体で最低28単位の履修が必要。
5) 面接授業/オンライン(B)は最低履修数20単位を認定された。つまり、60単位はすべて放送授業で履修すればよい。ただし、最低50単位は放送授業である必要がある。これは逆さに見れば、10単位以上を面接授業/オンライン授業で履修しても卒業要件とは関係がなくなる。
図を見ていて面白いことに気がつくのは「再入学者特別要件」という欄である。
放送大学は卒業後、3年次に再入学して別のコースを卒業することができる。その際には2年在籍して追加で16単位とった時点で累積34単位あれば改めて卒業となるらしい。6つあるすべてのコースを卒業すると「名誉学生」の称号が。全国で250名ほどお見えである。



追記:学生版ソフトウェアと次回予告のようなもの
大学生ということで、学生しか買えないソフトウェアというのも魅力的です。
早速、学生版のCATIA V5を買いました。
あ、Abaqus学生版についても学生であれば無料で入手できます。大学ドメインのメールアドレスで登録することが必要です。
Dymolaは誰でもここから体験版を入手できます。

2021/7/12追記
CATIA V5 学生版の提供はいつの間にか終了し、3DEX学生版の提供が始まりました。3つあるオファーのうち 3DEX Engineer にはSIMULIAが含まれるので、そのうちレポートしてみたいと思います。


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